厚生労働省が介護ロボットの開発と普及のための取り組みにおける改革の基本方針の中に「ICT(情報伝達技術)、ロボット、AI(人工知能) 等の医療・介護現場での技術活用の促進」とあります。
全国的に少子高齢化が進み、特に生産年齢人口の減少が加速しています。また、どの業界でも人材不足が深刻化する現状において、将来の理想的な姿、生産性向上に向けた計画が重要視されています。
当法人におきましても、このことを次年度の計画に挙げ、先行してインカム(ヘッドセットを使用しハンズフリー、複数ユーザーの同時双方向一斉通信可能)と、介護ロボットの一つである「眠りスキャン(見守り支援システム)」、ナースコールを連動させたシステムを導入しました。
有効活用、生産性の向上に期待し、ご利用者の皆様へ安定的に質の高いサービスが提供できるよう運用していきます。

<眠りスキャン>
眠りスキャンはマットレス下に設置したセンサーにより、体動(寝返り、呼吸、心拍など)を測定し、睡眠状態を把握します。
また、各アラート設定ができることや、測定したデータは睡眠日誌や呼吸日誌として長期的変動を記録、閲覧することができ、ケアプランの改善やスタッフの業務負担軽減、ご入居者の生活習慣の改善などが期待できます。
各フロアーに眠りスキャン専用モニターを設置しています。
職員によるご入居者の安否確認や、ご家族の訪問時等、離床の状況などご様子を見て頂くことができます。
居室での状況がモニターを通じて見える化されることで、行動の変化が予測できるようになり職員の精神的負担を減らすことが見込めます。また、過度な訪室回数を減らすことができ、効率的に業務がおこなえます。
<インカム>
各ユニット毎にグループ設定が可能であり、ナースコールの受信、グループの職員の動きや情報の共有がリアルタイムに把握でき、無駄な動きが軽減され一体的に効率よくコミュニケーションを図ることができます。
今までの通信機器(PHS)とは違い、所持している職員全員が現在の所在、ケアの実施状況などの情報を細まやかに発信することで、日課の組立や修正もしやすくなります。何より、コミュニケーション能力の向上にも効果あり、リーダーシップなど人材育成においても期待できます。

 

 
事務所内には集約機能のあるコンソールBOXを設置しています。各グループに一斉発信することができ、それぞれの職員はインカムで瞬時に情報を入手します。
また、コンソールBOXでは、職員のやりとりも聞くことができ、伝達や指示もリアルタイムに行うことができます。